
前回はオートキャド(AutoCAD)の操作方法のひとつ、ショートカットキーのメリットについて語ってみました。
気に入っている操作方法を紹介する時には、どうも表現がしつこくなってしまうみたいで、なんとも……
とは言っても、作業効率を考えるとショートカットキーを使うのが正解だということは間違いないはず。
なので、少しばかりしつこくても良いんじゃないかと、ここで少し言い訳みたいなことを書いておくことにします。
前回はそんなショートカットキーのどこが優れているかを、コマンドエイリアスと比較して考えてみました。
コマンドエイリアスも確かに便利なんですけど、ショートカットキーにはそれとは違った方向性の便利さがあるんです。
当サイトではもう何度も書いていますが、それぞれのメリットを「良いとこ取り」するのがやり方としてはベスト。
どちらも便利な方法ですから、それぞれの良いところを生かせるように、特徴をしっかりと掴んでおきましょう。
ということで、メリットについては前回紹介したので、今回はショートカットキーのデメリットについて考えてみます。
■ショートカットキーのデメリット
ショートカットキーを実行する方法は前回紹介しましたが、基本的には複数のキーを同時に押すやり方になります。
ファンクションキーだけは別ですけど、そもそもファンクションキーは12個しかないので、まあ例外という存在と言えます。
このあたりのやり方が、ショートカットキーのデメリットになる可能性がある、ということで……
○押しにくい組み合わせが多い
ショートカットキーは基本的に「Ctrl」キー+「Z」など、少なくとも2つのキーを同時に押すやり方です。
だから当然出てくるデメリットとして、押しにくいキーの組み合わせばかりになりがち、というものがあります。
例えば良くあるショートカットキーの「Ctrl」+「Z」ですが、これは非常に押しやすい組み合わせです。
キーの配置を見て頂ければすぐに納得しますが、「Z」キーがとにかく「Ctrl」キーに近い。
もっと言えば隣同士な訳ですけれど、これが非常に大きなポイントになってきます。
例えば「Ctrl」キー+「Y」などのショートカットキーを押そうとすると、非常に押しにくいことが分かります。
キー同士が離れすぎている、という組み合わせは、実際に考えてみると非常に多いんですよね。
出来るだけ遠すぎるキーの組み合わせを減らす為、「Ctrl」キーじゃキーボードの左右に配置されています。
しかしどうしても、あまり使い勝手の良くない組み合わせばっかりになってしまう、という状態なんです。
○組み合わせには限界がある
押しにくい組み合わせが多いので、スムーズに押すことが出来る組み合わせには限りがある。
例えばさっき紹介した「Ctrl」+「Z」とか、とにかく同時に押すキーが近い位置にないとダメなんです。
これがショートカットキーの最大の欠点ですね。
オートキャド(AutoCAD)を操作する際の基本スタイルは、右手にマウスで左手でキーボードになります。
だから、左手でスムーズに押すことが出来る組み合わせをメインで使っていく、というやり方に限られてくる。
キーボード右側にある「Ctrl」キーを使っても良いんですけど、実際にやってみるとなかなかスムーズにはいきません。
操作している最中は、左手は大体キーボード左側付近にあるので、そこで押しやすいキーがメインになる訳です。
どこまでが押しやすい組み合わせなのか。
これは操作する人の手がどの程度のサイズなのかによって、少しずつ変わってくるとは思います。
だけどそんなに多くはない、というのは変わらないので、ショートカットキーに割り当てる機能は厳選する必要がある。
このあたりの話が、ショートカットキーを使う際に知っておきたいデメリットです。
次回は具体的な設定方法について説明します。