コマンドエイリアスを上手いこと使いこなすことが出来ると、オートキャド(AutoCAD)の操作は結構早くなります。
もちろん使いこなすまでの苦労はありますけど、それを味わっても良いくらいの価値はあると思います。
どんな方法に変えるにしても、最初は全然操作がおぼつかない状態だし、慣れるまでには時間がかかります。
慣れるまでにかかる時間には個人差があるけれど、やり方を変えた瞬間に早くなるなんてことはありません。
これをまずは当然のこととして、頭に入れておくことが大事です。
「このやり方が良い」という話を聞いて、それを早速実行してみた時に、すぐに効果が表れるか。
まあ普通に考えれば、そんなことはありません、という話ですよね。
やり方を変えただけで早くなるのなら、私が今まで頑張って慣れてきたアドバンテージが全然ないですから。
やり方を洗練させること+使う本人が慣れること。
これらの要素が合わさって、ようやくオートキャド(AutoCAD)の操作スピードは磨かれていくんです。
■現実はなかなか難しい
こういう話って割と当たり前の事だと思うんですけど、現実を見るとそれに自信が持てなくなります。
例えば仕事でオートキャド(AutoCAD)を教えている相手に、コマンドエイリアスをお勧めしたとします。
そうすると、まあポーズもあるのかも知れないけど、しばらくは「やってみます」みたいな感じになるんです。
だけど、2日後とかにその人のやり方を見ると、全然コマンドエイリアスを使っていなかったりする。
操作方法を元に戻すのはそれで良いんだけども、2日ではちょっと戻るのが早いような気がします。
どうして元に戻したのかを聞いてみると、なかなか思うように使うことが出来ないので戻しました、と。
確かに慣れている操作を続ける方が、安定した操作スピードで使うことが出来るので、安心感はあるでしょう。
仕事でオートキャド(AutoCAD)を使っている以上、試験的なことを長期間やることは確かに難しい。
だけど、それより良さそうな操作方法があったとしたら、もう少し頑張って慣れようとしても良いんじゃないか。
そんな思いをすることが何度もありました。
■好みもあるけれど
ただし、オートキャド(AutoCAD)の操作方法はその人の好みによるところが大きい、という部分もかなり大きいです。
だから誰かに言われて自分のやり方を変えたり、ましてや強制されるようなものじゃない。
それは確かに分かる話です。
私だって、例えば同僚から「リボンが絶対に便利だから今から使ってみて」と言われて、それを実行するかどうか。
まあこれは例が悪かったかな……リボンだったら多分というか絶対、実行しないと思います。
もうリボンがどんなモノなのかを知っている訳ですから、試してみる価値はあまりないというのがその理由です。
だけどもっと別の、もう少し良さそうな意見だったら、恐らく試してみるんじゃないかと思います。
人の意見を自分のやり方に生かせれば、きっと良いことがあるはず。
そう考えると、価値がありそうな情報や忠告なんかはちゃんと聞いた方が得じゃないかと思う訳です。
ただ……
私がお勧めするコマンドエイリアスも、私にとってのリボンのように、相手にとってもう分かっている操作である可能性もあります。
だからそう言われても、大きく自分のやり方を変える理由はなかった、という可能性が。
だけど、オートキャド(AutoCAD)を覚えてから3ヶ月とかの人だったら、それはちょっと違いますよね。
一度でも、お勧めされたやり方で進んでみても良いんじゃないか、とか思ってしまいます。