前回はオートキャド(AutoCAD)のカスタマイズ画面を開いて、新しいコマンドを作成したところまで説明しました。
ただ、新しくコマンドを作成したのは良いのですが、作成されたばかりのコマンドは空っぽの状態です。
この状態でボタンを配置してクリックしても、コマンドは何も実行されないままで終わります。
これではコマンドを作成した意味がないので、作成したコマンドには色々な情報を入れ込んでいく必要があります。
・コマンド名
・説明
・コマンド表示名
・マクロ
・ボタンイメージ
作成したコマンドに入れ込む情報は色々ありますが、大まかには上記のような項目があります。
今回はそれぞれの項目について、もう少し詳しい説明をしていく為、以前作ったサンプルコマンドマクロを実際に作成してみましょう。
■コマンド名
この「コマンド名」に記入する文字というのは、カスタマイズ画面でコマンド一覧に表示されることになります。
実際にコマンドの機能とかけ離れた名前でも良いんですけど、それは単にやりにくくなるだけ。
「コマンド1」みたいな名前は、最初にとりあえず自動で付けられる名前なだけで、あまりメリットはありません。
作成したコマンドがどんな役割を果たすのかを、出来るだけ識別しやすい名前にしておくことをお勧めします。
今回実際につくるコマンドマクロは、コマンド実行後にすぐポリゴン交差窓選択状態にするストレッチです。
なので、コマンド名は「ストレッチ(交差窓選択)」という名前にしておくことにしましょう。
もちろんどんな名前であっても、コマンドマクロを作成した側が把握してさえいればそれでOKです。
しかし現実問題として、作成したコマンドマクロを全部暗記している訳ではないし、その必要もありません。
コマンドを暗記しておく代わりに、コマンドの名前である程度いつ見ても大丈夫な状態にしておく訳です。
■名前を付けるコツ
ちなみに、先程は「ストレッチ(交差窓選択)」という名前をコマンド名に付けた訳ですけど……
なぜストレッチという名前を先にしたのか、という話にもある程度の理由があったりします。
まあ別にそれほど勿体ぶる話じゃないんですけど、その理由とは、コマンド名は基本的に50音でソートされるからです。
そうするとコマンドを探す時に、コマンド一覧には通常のストレッチコマンドと並んで表示されるようになります。
まあこれはやや細かい話ですが、出来るだけ分かりやすい名前にする為に、色々と考える事は大事なことだと思います。